アーリーリタイア徒然草

50歳でアーリーリタイアしました。アーリーリタイアについて心に思うことを書き連ねていきます。

会社員は飽きないか?

アーリーリタイアをして飽きないか?と思う人もいるでしょうが、逆に私は定年あるいは高齢まで会社員を続けている人に会社員は飽きないか?と思うことがあります。


私も若い頃は、会社員に飽きる、飽きないと考えることはなく、その余裕すらありませんでした。
若い頃は、知的好奇心が強く、仕事の面においても、いろんなことを学んで、知識・経験を身に付けて、より幅広い仕事が出来るようになりたい、より知識・経験に裏付けられた仕事が自立的に出来るようになりたい、と考えていました。
そのため、知識・経験にある意味で貪欲であり、そのことが昇給・昇進のドライバーにもなっていました。


しかし、ある程度、会社員として、年数を経て、仕事に必要な知識・経験が蓄積されていくと新鮮味が薄れてきます。
それでも新しい知識・経験というのはありますが、過去の知識・経験と共通点が多かったり、取り組むときも過去の知識・経験を活かして取り組むようになっていきます。
仕事の進め方としては、効率が良い、ミスが少なく精度が高い、ということになりますが、知的好奇心が刺激されるようなことが減っていきます。
それどころか、カゴの中で回し車を回すネズミのように同じところをグルグルと回っているだけじゃないか、というような気分になります。
こんな同じところをグルグルと回っている人生をいつまで続けるのだろう、という気にすらなってきます。


仕事上の決定権も職位に応じて、限定されています。
個人が良い、優れていると考えている選択肢が採用されてるとは限りません。
会社組織には上司の承認、稟議書の承認、会議での決定事項など決定のプロセスがあり、そのプロセスに従って物事が決められます。
自己決定が出来ない毎日というのは息苦しいものであり、また、自分らしさを失っていく環境でもあります。


昇進も上には上があります。
例えば
係長よりも課長が上、課長よりも部長が上、部長よりも役員が上、役員よりも社長が上という具合です。
社長まで登りつめれば上はいないか、というとそうでもありません。
子会社ならば親会社、上場企業でも主要株主と上があります。



こんな環境で1日の大半を使って過ごし、やることがあるので暇ではないが、充実感も感じられない毎日に何の意味があるんだろう、と考えていたこともありました。


中には、中高年になっても、仕事にやりがいを感じている、楽しみを感じているという人もいるとは思いますが、大部分の人はただお金を稼ぐために仕事をしています。


お金を稼ぐために、毎日、同じ時刻に起床して、家を出て、満員の通勤電車に乗り、勤務先で長い時間仕事をして、夜遅く帰宅して、疲れて就寝。
そんな生活を何十年も送って、飽きないはずはない、と私は思っています。