アーリーリタイア徒然草

50歳でアーリーリタイアしました。アーリーリタイアについて心に思うことを書き連ねていきます。

「億越えサラリーマン」

先日、ネットニュースに「億越えサラリーマン」の記事を見つけました。


サラリーマンはサラリー(給与)を受け取る人と言う意味の和製英語ですが、最近は日本でも男女平等に相応しくないという理由で使われなくなってきているらしいです。
確かに、性別を特定するような職業の呼称は使われなくなってきています。
例)
 スチュワーデス => キャビンアテンダント
 保母さん    => 保育士
 看護婦     => 看護師


ただ、その影響がサラリーマンにまで及んでいるとは知りませんでした。
最近は、マスメディアを中心に日本語で会社員と呼ぶようにしているそうです。


本題に戻り、この「億越えサラリーマン」という言葉は、私は初めて見ました。
「サラリーマン」という組織の歯車の悲哀を感じさせる言葉と「億越え」という成功者を連想させる言葉が合体するとアンバランスな可笑しさを感じさせます。


サラリーマンに会社役員を含むか、どうか、意見が分かれるようですが、新卒で入社し、その後、昇進・昇格を繰り返して、会社役員まで出世したのであれば、「サラリーマンの出世頭」と言って差し支えないでしょう。


「サラリーマンの出世頭」の会社役員の人々の中でも「億越えサラリーマン」となる人は、さらにごくごく一部の人で、ネットニュースの中で東京商工リサーチによると350人以上となっています。(開示義務のある上場企業の「億越えサラリーマン」に限定して調査していると推測される。)
記事の中で上位のリストを見ていると、外国人、創業者、創業家出身者も含まれており、全ての人が「サラリーマンの出世頭」とは言い切れませんが、そこは区別せずに350人全員が、「サラリーマンの出世頭」としての「億越えサラリーマン」と仮定して、比率を計算してみましょう。


国税庁の統計調査によれば、日本の給与所得者(役員を含む)は、平成30年12月31日時点で5911万人います。
そのうち、上場企業の「億越えサラリーマン」は350人とすると、その比率は、350人/5911万人=約0.006%となります。
言い換えると約17万人に1人が「サラリーマンの出世頭」としての「億越えサラリーマン」となります。


私は既にリタイアしていますので、「億越えサラリーマン」になる可能性はゼロであり、会社員時代も「億越えサラリーマン」とは無縁でした。
ただ、読者の皆さんの中で、現役会社員で我こそは、と意気込みのある方は、上位0.006%を目指してみて下さい。


ちなみに給与収入が1億円の場合、そこから所得税、住民税、健康保険料、厚生年金保険料、雇用保険料を差し引いた手取りは約5千万円弱だそうです。
計算を簡単にするため、生活費は、「億越えサラリーマン」以前の資金で賄うとすると、ぎりぎりの億越えでも「億越えサラリーマン」を10年以上続ければ、金融資産5億円以上の「超富裕層」の仲間入り確定です。



簡単にまとめますと
新卒サラリーマンから昇進・昇格を繰り返して「億越えサラリーマン」になれる比率は、0.006%と非常に低く、
「超富裕層」の仲間入りをするためには、ぎりぎりの億越えでも10年以上続ければ可能
ということになります。


サラリーマンから「超富裕層」への道は非常に厳しい、という誰もが知っていることが統計的に証明されました。



「億越えサラリーマン」のネットニュース


国税庁の統計調査


超富裕層の定義