アーリーリタイア徒然草

50歳でアーリーリタイアしました。アーリーリタイアについて心に思うことを書き連ねていきます。

FIREが国を滅ぼすことはない

FIREに反対派?の人たちがFIREする人が増えれば労働者は減少し、納税額も減少するので日本の経済力が落ちる、極端な人になると日本が滅びるとまで言う人がいます。


しかし、そんな状態にはなりません。
理由はFIREする人は多数派にはならないからです。
リタイアするためには、その前にリタイア資金を確保する必要があります。
若くしてリタイア資金を確保出来る人は多くはありません。
公的年金やリタイア後の運用益を考慮しても相当額のリタイア資金が必要になります。
会社員で給与所得が高くなるのは40代、50代でそれなりの役職についてからのケースが多く、20代、30代で高給は、外資系の金融機関、コンサル会社など職種がかなり限られます。
しかも20代、30代で高給だった人でもFIREする人はごく一部であり、多くの人は住宅ローン、子供の教育費、高級車のために稼ぎ続ける必要があります。
仮に十分に稼いだ人であっても、承認要求を満たすために、社会的地位を獲得・維持するために、あるいは、やりがいを求めて、社会参加を求めて、働き続けます。
そのため、FIREする人が多数派になることは将来もありません。


また、昔からそれほど働いていない人というのは、わずかですが一定数います。
金持ちのボンボンで親の会社の役員になっているが、ほとんど会社に来ない人、自由な時間を求めてアルバイト程度の仕事で食いついないでいる人など。
それらの人は私生活をおおやけに外部に発信する手段が昔はありませんでした。
最近は、SNSが普及して、誰でも私生活の一部を外部に発信することが出来るようになり、また、FIREという言葉が新たに作り出されて、FIRE達成、FIREを目指すということが発信出来るようになり、昔より目立っているだけです。


さらにFIREという言葉の持つイメージも大きいな影響を与えています。
従来は早期退職すると無職、ぷー太郎などネガティブな印象を持つ言葉がついて回りましたが、FIREという言葉は仕事が出来て稼げる人、お金の管理も出来る人というポジティブな印象があります。
そのため、FIRE達成、FIREを目指すということ発信する人が出てきただけです。


実際には、日本は人口減少社会にもかかわらず、就業者人口はまだ増え続けています。
理由は幾つもあります。
・定年退職年齢の高齢化(55歳=>60歳=>65歳、さらに70歳へ)
・共働き世帯の増加
・出産後も就業する女性の増加
・働き方の多様化(週休3日、時短勤務、リモートワークなど)


FIREする人が増えて、国の経済力が落ちる、税収が落ちるというのは、想像の世界の話であり、実世界ではそんなことにはなりません。