ときどき、「絶対に株価が上がる企業」という類の記事を見かけます。
怪しい投資セミナーの呼び込みみたいなタイトルだなと思っています。
ザっと斜め読みすることもあるのですが、特に興味をそそられるようなことが書かれていることは、まずありません。
銘柄の売り込みをエサにした個人名の売り込みか、書籍の売り込みか、どちらかが多い印象があります。

私は、市場の評価が低すぎて低迷しているが、近い将来、絶対に株価が上がる企業なんて、あるわけがない、という考えでいます。
上場企業の株価は何かの評価システムが決めるわけではなく、売り手と買い手の思惑が一致した価格が株価になります。
株価は上がると考える人が多数派になればより高い株価でも買い手がつくので株価は上がり、株価は下がると考える人が多数派になれば今の株価は買い手がつかないので株価は下がります。

インサイダー取引でもなければ、株価上昇の材料について、自分だけが知っていて、周囲の人が知らないということは、まず、ありません。
だから、「絶対に株価が上がる企業」というのは、注目を集めるための撒き餌のようなものであり、そんな企業はない、ということになります。

私も株を保有していますが、絶対に株価が上がると期待しているわけではありません。
主たる保有目的は売買益ではなく、物価対策と少額ながら配当金です。
株を保有していれば物価上昇時に株価も上昇しますので、資産の目減りを低減する効果があります。
そういう理由で保有しています。