アーリーリタイア徒然草

50歳でアーリーリタイアしました。アーリーリタイアについて心に思うことを書き連ねていきます。

アーリーリタイアと身の丈に合ったリタイア資金

身の丈に合ったリタイア資産の金額について、書きたいと思います。
以前の私も自身の身の丈に合ったリタイア資産の金額について、全くわからず、いろんな情報にアクセスしていた時期があります。


1,雑誌やネット記事
雑誌やネット記事で「アーリーリタイアにはいくら必要か」という記事を見かけます。
中身を確認すると
リタイア資金+年金受給額(+副業収入)-リタイア後の生活費>0 
となるようにリタイア資金が計算されています。
そして、具体的に年齢毎に金額が書かれています。
 40歳独身なら○○○○万円
 40歳既婚なら○○○○万円
 50歳独身なら○○○○万円
 50歳既婚なら○○○○万円
など


2,リタイア生活のブログ
リタイア生活の生活費を公開しているブログもあります。
節約生活をネタにしているブログもあり、食費が月額1万円前後(あるいはそれ以下)、それ以外の生活費も非常に小さく、年間の生活費は100万円以下でやりくりしている人たちもいます。
その節約の努力、工夫、熱意、生活力は凄まじいものがあり、私には厳しすぎるなと感じます。(決して、上から目線で話をしているつもりはありません。)


一方で、十分なリタイア資金があり、一般の現役世代よりも消費支出が大きく、まさに悠々自適の生活を送っている人もいます。


また、現役時代に夫婦共働きであれば、リタイア後は年金だけで十分にやりくり出来ている世帯もあります。


3,統計調査
有名なのが「2000万円問題」で有名になった金融庁のレポートがあります。
夫婦2人で年金を柱とする収入月額21万円程度、生活費が月額26万円程度、
(赤字額が月額5万円余り、30年だと不足額の総額が約2000万円)
あらためて、レポートを読んでみましたが、非常にまとまった内容で、参考になります。特に現役世代の方は一読することをお勧めします。金融庁のWebサイトへのリンクを掲載しておきます。(私は、政府関係者でも政府の回し者でもありません。念のため。)


https://www.fsa.go.jp/singi/singi_kinyu/tosin/20190603/01.pdf


このレポートから「2000万円問題」と称して、一部の野党議員、マスコミ、コメンテーターが政府を激しく批判していましたが、何でも政府批判の道具にする人たちだと感じます。
ただ、世論が冷めてきたら、批判報道もなくなりました。




私もアーリーリタイアを検討していた頃は、リタイア資金がいくら必要なのか、どうやって計算すれば良いのか、そんなことが大きなテーマでしたし、また、人様のリタイア資金はいくらなのか、非常に気になりました。


しかし、今は、仮に人様のリタイア資金を知ることが出来ても、それだけでは自分のリタイア資金はわからない、と断言出来ます。


必要なリタイア資金は、家族構成、ライフスタイル、年金受給額などが要因となり、個人差が非常に大きく、「XX歳なら○○○○万円」と一律に金額が決まる訳ではありません。
(考えればすぐわかる当たり前の話です。)


リタイア資金の個人差の要因になることについて、簡単に説明します。


家族構成
特に配偶者の有無、両親の介護の要否が、大きな影響を与えます。
夫婦であれば年金もダブルインカムになりますが、死別後は年金も減収となります。遺族年金が受け取ることが出来ても減収になります。そのため、死別した後も含めてリタイア資金を確保する必要があります。
両親の介護が必要な場合は、介護費用を誰が負担するのか、で必要なリタイア資金は異なります。


ライフスタイル
特に住居、自動車、趣味・娯楽が大きな影響を与えます。
住居:賃貸であれば賃料、分譲マンションであれば管理費・修繕積立金と固定資産税、戸建てなら修繕費用と固定資産税。
自動車:自動車の有無、駐車場の有無、買い替えのサイクル、購入時予算
趣味・娯楽:比較的高額な趣味・娯楽の頻度・予算 (例、海外旅行、ゴルフ など)


年金受給額
企業年金、個人年金、iDeCo、公的年金(厚生年金は在職期間、標準報酬月額により、かなりの個人差があります)



私は、自分の資金計画(85歳時点の金融資産残高)を計算し、定期的に見直すようにしてからは、人様のリタイア資金は気にならなくなりました。


人様のリタイア資金が気になる方は、ご自身の身の丈にあった資金計画を策定することをお勧めします。


雑誌やネットの記事、リタイア生活のブログ、統計調査をどれだけ見ても、自分の身の丈にあったリタイア資金はいくらなのかは、絶対にわかりません。自分の資金計画を策定すると、そのことにも気が付きます。