アーリーリタイア徒然草

50歳でアーリーリタイアしました。アーリーリタイアについて心に思うことを書き連ねていきます。

国民年金掛け金納付率

アーリーリタイア生活に入り、厚生年金から国民年金に切り替えました。
現在は、国民年金1号加入者です。


ときどき、国民年金掛け金納付率がニュースになることがあります。
近年は60%~70%前後で推移している様です。(納付率とは、納付月数で計算したもので、納付者の比率を示すものではありません。一部の月だけ納付する人もいるので、月数で計算するようです。)


これは、国民年金1号加入者の納付率です。
実際には2号加入者(会社員、公務員など)は、給与天引きで掛金を納付しています。
3号加入者(2号加入者の配偶者)は、掛金の個人負担がなく、未納とは、なりません。
そのため、実際の年金掛け金未納者の比率は、ずっと低くなります。


日本年金機構の令和元年の資料をみますと
 1号加入者 1453万人(納付者746万人、免除者583万人、未納者125万人)
 2号加入者 4485万人
 3号加入者  820万人
 合計    6759万人
とあります。
ここでいう未納者は24か月以上掛金未納の人を指します。(24か月以内であれば、追納可能なためです。)
その未納者は125万人ですが、年金加入者全体6759万人の約1.8%となります。
約1.8%と聞くと、かなりの少数派と感じますが、それでも人数では125万人です。


参考)日本年金機構の資料へのリンク
https://www.nenkin.go.jp/info/johokokai/uneihyogikai/41.files/03.pdf


年金掛け金未納者の理由として挙げられるのは、以下のようなものでしょう。
1,自分以外にも払っていない人が多い
2,年金制度は破綻すると思うから納付しない
3,生活が苦しく、掛け金を払えない
4,老後は生活保護を受ければいい


1は上記に述べた通り、誤解です。2号、3号も考慮すれば、未納者の比率は、かなり低くなります。
2は、私は誤解とみなしてます。破綻しないように制度が改定されて、維持されます。
3は、知識が不十分です。免除申請すれば、掛金の納付は免除されます。ただし国庫負担分の掛金は納付されますので、将来、減額されますが国民年金を受給することが出来ます。


問題は、4です。
1号加入者の場合、年金受給額よりも生活保護受給額のほうが多くなります。
さらに健康保険料免除、医療費窓口負担免除、介護保険料免除、NHK受信料免除などがあり、実際の可処分所得の差はさらに広がります。
そうすると、国民年金掛け金を真面目に納付するよりも、未納で生活保護を受けたほうが得、という歪んだ考えを持った人が出て来ます。
これは、制度上の欠陥が生み出すことであり、こういった歪んだ考えがまかり通ることがないように、制度を改定していかないとなくなりません。


1,2,3の理由は、誤解・知識不足が原因ですので、啓蒙活動で改善可能かもしれません。ただ、1,2,3の理由でも単に未納の言い訳としている人や4も含めて考えると、何らかの罰則がない限り、真面目に納付する人が不公平から来る不満を感じるようなことになりかねません。


国会議員の皆さん、官僚の皆さん、罰則を含む制度の改定を行い、真面目に納付する人が不公平から来る不満を感じるようなことがないように宜しくお願い致します。


*時事に関しては、あくまでも個人の見解です。