アーリーリタイア徒然草

50歳でアーリーリタイアしました。アーリーリタイアについて心に思うことを書き連ねていきます。

アーリーリタイアと頼りになる人の数

以前に数回、日本で内閣府が行った生活満足度の調査報告書をブログで紹介したことがあります。
内閣府のレポートへのリンクを張り付けておきます。


https://www5.cao.go.jp/keizai2/manzoku/report01.pdf


報告書の冒頭で主なポイントとして、幾つか挙げられていますが、その中で今回は、
「頼りになる人の数やボランティア活動の頻度等が増加するほど満足度が高い」
に焦点を当てたいと思います。



「頼りになる人の数やボランティア活動の頻度等が増加するほど満足度が高い」は本当か?
私個人の推測ですが、これは解釈をミスリードしているのではないか、と考えています。
言い方を変えると、
頼りになる人の数やボランティア活動の頻度を増やせば、生活満足度がより高くなる、という因果関係ではない、ということです。


1,頼りになる人の数
報告書の回答結果を見ますと、頼りになる人の数は、3人以下が多数派です。
10人以上となるのは極めて一部です。
3人以下の多数派の多くは、家族(配偶者、子供、親、あるいは兄弟姉妹)を想定しているのではないか、と思います。
家族仲が良ければ、生活満足度が高い、逆に同居親族と仲が悪ければ、生活満足度が著しく低下する、そういった内容であれば、頷けます。


少数派ですが、10人以上、頼りになる人がいる、と回答している人は、どんな人なんでしょうか。
 大家族なのか?
 あるいは「頼りになる人」の定義が違うのか?
 あるいは仲良しグループの友人を指しているのか?
いずれにしても、かなりの少数派で特殊な事例だと考えます。


信頼できる人、人を裏切らない人は、大切な知人ですが、自分が窮地にいるときに頼りになる人とは、定義が異なります。
家計や生活を共有していて、血縁がある家族が、いざというときに頼りになる人として挙げるのが自然な考えではないでしょうか。
ただ、家族だと遠慮がなくなることもあり、憎悪・虐待の対象となってしまうケースもあるので、全ての人がそうだとも限りませんが。



2,ボランティア活動の頻度
「ボランティア活動の頻度を増やせば、生活満足度が高くなる」、という解釈は誤解であり、原因と結果が逆でしょう。
「生活満足度が高い人がボランティア活動に積極的に参加している」、ということだと思います。
精神的にゆとりの無い人(過剰なストレスを感じている人、自分自身のことで手一杯な人)は、生活満足度が低くなりますが、そのような状態では、積極的にボランティアには関与しないでしょう。
ボランティアで見返りのない作業をするには、やはり精神的なゆとりが必要です。


上記の2点の内容を纏めますと、
・家族(特に同居親族)と仲が良ければ、生活満足度は高くなる
・ボランティア活動に積極的に参加するのは、精神的にゆとりがある人が多い
となります。


「頼りになる人の数やボランティア活動の頻度等が増加するほど満足度が高い」はミスリードであり、誤解を生む表現である、と思います。



私がボランティアに積極的に参加することは、当面、ありません。
最近では、オリンピックのボランティア募集の話を聞くと、貢献したいと思う人から無償で労働を搾取していると感じてしまいます。(ボランティア辞退者の欠員は人材派遣会社からの契約スタッフで穴埋めするらしいですし。)
ただ、精神的なゆとりはあるつもりなので、そのうち、気が変わって、ボランティアに参加するかもしれません。