アーリーリタイア徒然草

50歳でアーリーリタイアしました。アーリーリタイアについて心に思うことを書き連ねていきます。

「株価市場で一般投資家は勝てない」?

「株価市場で一般投資家は勝てない」?
「株価市場で一般投資家は勝てない」という都市伝説のような意見が昔からあります。
これって、本当なのか、疑問に思っている人も多いのではないでしょうか。



機関投資家に勝てない
この都市伝説の根拠の一つに機関投資家に勝てない、ということを挙げる人がいます。
機関投資家のほうが情報を多く持っているから、一般投資家は勝てないという主張です。
ただ、多くの反論があります。
・機関投資家でも、インサイダー取引とみなされることはしない、やっても違法となる
・機関投資家でも、一般的に開示されている情報で判断している
・機関投資家は、短期での成果が求められるので、それが不利となることがある
・機関投資家でも、市場インデックスをベンチマークにしているので、それを大きく超えることはない
などです。
機関投資家でも市場の売買で市場インデックスを大きく超えることは難しく、一般投資家が不利となる要素はない、と私は見ています。



年代・経験によって違う
「株価市場で一般投資家は勝てない」という都市伝説を信用する人は、株式投資の経験が20年以上、あるいは、30年以上ある中高年に多いように思います。
その人たちは、バブル崩壊、ITバブル崩壊、リーマンショックを経験しているので、その度に大きな損を経験しています。
一方のリーマンショック以降に株式市場に参入した若い一般投資家は、「株価市場で一般投資家は勝てない」という都市伝説は信じていないのではないでしょうか?
その人たちは、順調に資産を増加し、これからも増加するつもりでいます。



勝ち負けの基準と都市伝説の正体
「株価市場で一般投資家は勝てない」は、そもそも、何に勝つか、負けるか、という問題があります。
多くの人は、益があれば勝ち、損が出れば負けと考えます。
もう一つの考えが市場平均を上回れば勝ち、下回れば負けです。
一般の投資家は、損益で判断しますので、そうなると市場環境に大きく依存します。
日本の株式市場で投資経験が長い世代がバブル崩壊、ITバブル崩壊、リーマンショックを経験をし損失を抱えて、「株価市場で一般投資家は勝てない」という都市伝説を信じていることも頷けます。


「株価市場で一般投資家は勝てない」というのは根拠が薄弱な都市伝説であり、信じている人は過去の損失を正当化しようとしているだけと私は考えています。


市場の株価は、常に売り手と買い手の思惑が拮抗しており、機関投資家であれば勝てるという簡単なものではありません。
仮に決算・M&Aなどの情報を事前に入手しても、その情報を考慮して売買すれば、違法となります。


市場が過去数十年に渡り、右肩上がりで一時的に株価が暴落してもその後はさらなる上昇を続けて、多くの個人投資家が勝っている(益を出している)アメリカで、「株価市場で一般投資家は勝てない」という日本の都市伝説を信じる人は、ほとんどいないのではないでしょうか。
日本の株式市場での暴落と長期低迷の経験が都市伝説を生んでいるのだと私は考えています。


日本でも若い人を中心にアメリカ株、世界分散投資の投資信託への投資が増えていけば、この都市伝説も忘れられていくのではないでしょうか。


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