アーリーリタイア徒然草

50歳でアーリーリタイアしました。アーリーリタイアについて心に思うことを書き連ねていきます。

私の公的年金の損益分岐点年齢

私は、公的年金は、長生きした場合のための保険と思うようにしています。
終身年金ですので、生きている限り、受け取れます。


公的年金は、積み立て方式ではなく、賦課方式であるため、個人毎の元本が存在しません。
さらに任意加入ではなく、強制加入なので、損得を考えてもあまり意味がない、と思っています。



私の公的年金の損益分岐点年齢
損得を考えてもあまり意味がないとは思っているのですが、年金定期便を見ながら、私の公的年金の損益分岐点年齢を計算してみました。


50歳以上の人が受け取る年金定期便には、これまでの納付額に対して、60歳まで納付した場合の受取見込み額が表示されています。
つまり、納付は実績、受取は見込みなので、基準を統一しないと、損益分岐点年齢が計算出来ません。
また、厚生年金掛け金の会社負担分が表示されていないので、補正する必要があります。


そこで、まず、納付に関しても60歳までの納付予定額を計算し、その金額が年金の受取見込み額の何年分に相当するか、計算しました。
計算は厚生年金掛け金の会社負担分を考慮しない場合、考慮する場合の2パターンを行います。


1.厚生年金掛け金の会社負担分を考慮しない場合は、私の損益分岐点は、74歳数か月~76歳数か月あたりとなります。
 65歳支給の場合
 9.4年


 70歳支給(42%増)
 6.6年


2.厚生年金掛け金の会社負担分を考慮すると損益分岐点年齢は当然ながら上昇し、私の損益分岐点は、82歳数か月あたりとなります。
 65歳支給
 17.5年


 70歳支給(42%増)
 12.3年


ただ、これを見て、早死すると損だとか、長生きすると得だとか、言っても寿命を自分でコントロール出来るものではありませんので、意味がないと考えています。
今回の計算結果を見て、厚生年金の元を取り返すために83歳までは絶対に死なない、と誓う人はいないと思いますが、長生きをすればするほど得をすることになります。


今回は、金利は無視して計算しましたが、納付額に金利を加味すると、元を取るためには、さらに長生きする必要があります。
金利を何パーセントで計算するかにもよりますが、今の日本の超低金利であれば、おそらく、100歳まで生きれば、金利を加味しても、十分に得になるのではないでしょうか?
しかし、もし、長期の資産運用を行うと考えて、金利4%で複利計算するのであれば、さらに長生きしないと得になりません。
金利4%で複利計算していませんが、人間離れした寿命を生きない限り、元が取れない予感がします。


やはり、公的年金は、長生きした場合のための保険と思うことにするのが、いいと私は考えています。



ちなみに、
年金受給額に応じて、所得税、住民税、健康保険料、介護保険料、さらには医療費の窓口負担も変わってきますので、繰り下げた場合の可処分所得は42%増加とはなりませんので、ご注意下さい。


損益分岐点年齢の計算結果は厚生年金の加入期間、標準月額報酬などで個人差があります。また、国民年金保険料が継続的に値上がりしているため、年齢によっても個人差が出ます。さらに付加年金の有無でも個人差があります。


公的年金は、任意加入出来るケースはありますが、非常に限定されています。(学生が任意加入だった時代に未加入だった人、海外生活時代に未加入だった人が60歳過ぎても任意加入出来るケースなど)
逆に収入が少ない場合は、加入対象者であっても免除申請が出来ます。


ご存知の人も多いかと思いますが、念のため、お伝えしておきます。



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