アーリーリタイア徒然草

50歳でアーリーリタイアしました。アーリーリタイアについて心に思うことを書き連ねていきます。

アーリーリタイアとFIRE


FIRE(Financial Independence, Retire Early)と言う言葉を聞いたことがある方も多いと思います。


「経済的自由を確立して、早期に退職する」=>「賃金労働から解放され、自由に時間を使う生活を過ごす」という意味で利用されています。
年間の生活費の25倍の資金を確保し、その後は、年率4%で資産運用すれば、元手を取り崩すことなく、生活することが出来る、とされています。アメリカでは、FIREに関する出版物、FIREを実践する人のブログ、記事が注目を集めており、一部の人はFIREを目指して、猛烈に働きつつ、節約生活をおくり、貯蓄に励んでいるらしいです。
FIREを実践して、注目を集める人の中には、家族との時間を大切にしたり、ボランティア活動を行ったり、各地を旅行して過ごしたり、と人が羨むような時間を過ごしています。(そういう生活を過ごしている人が記事となり、羨望の対象として注目を集めるのでしょう。)


当初、FIREの記事を読んだとき、気になったのは、資金面で「年率4%で資産運用」を長年に渡り継続するのは現実的なのか、という点でした。日本だと金融緩和のため超低金利で、かつ、人口減少で低い経済成長の中で株価が継続的に上昇するとも思えないのですが、コロナ前のアメリカでは高金利で、株価もリーマンショック以降、順調に回復し、さらに高値更新をしているので、アメリカなら「年率4%で資産運用」が成り立つのかな、とおぼろげに考えていました。


FIRE実践者の今は?
その後、コロナ禍となり、アメリカでも金融緩和のため、低金利となり、一方、株価は一時期非常に落ち込んだものの、すぐに上昇基調に転じ、さらには過熱気味と言われるほど高値更新を繰り返し、資産運用の環境が大きく変わりました。このコロナ禍でFIRE実践者の人は、どう過ごしているのかな、と思うことがあります。
おそらく、彼らは何も変わらずに従来と同様な生活を過ごしているのかな、という気がします。解雇、給与・ボーナスの減額、倒産・廃業のようなリスクは既にありませんし、年間生活費の25倍の蓄えがあれば、資産運用4%が実現出来なくても、蓄えから当分の生活費を補填出来ますし、コロナ禍でもライフスタイルを変更する必要が無い人たちです。


アーリーリタイアはFIREに限定されません。私も含めて、資金を取り崩しながら、生活費に充てていく方が多数派ですが、わずかでも資産運用益を生活費の一部に充当することが出来たほうが、資産寿命が長くなり、資金面の不安が軽減出来ます。


ただ、「年率4%で資産運用」を長年に渡り継続するのは、私にはハードルが高い設定だな、と感じます。


私の場合
ちなみに私の資金計画ですが、予想運用収益は年率1.5%から2%程度で計算しています。
4%に届かない理由は、
・金利の低い円建資産があること
・コロナ禍での世界的な低金利で外貨金利も下落傾向にあること
・キャピタルゲイン(売買益)は、偶発的な要素も多いので、予想には織り込んでいないこと
などです。
ただ、これすら、世界的な低金利が長引けば、下方修正することになるかもしれません。


キャピタルゲイン(売買益)も含めて、運用収益が4%になるのであれば、私としてはハッピーサプライズで、悪い気はしません。
しかし、その場合は、物価も上昇しているだろう、と思いますので、結局、物価上昇率を考慮すれば実質的な生活レベルは、同等レベルとなる気がします。