アーリーリタイア徒然草

50歳でアーリーリタイアしました。アーリーリタイアについて心に思うことを書き連ねていきます。

リタイア資金と厚生年金

普通の会社員の人がリタイア資金の一部に厚生年金を当てにするのは、当たり前のことだと思います。


一方、厚生年金を当てに出来ない人は、会社勤めの経験が短い人、無い人、限られます。



・20代あるいは30代前半でFIREした人


例えば、実働10年でFIREした場合、実働40年の人と比較すると、仮に年収が同じだとしても年金受給額は1/4になります。
全く受給出来ないよりはいいのですが、それでも生活費のかなり部分を運用益、資産の取り崩しでまかなうことになります。
4%の運用益で生活費をまかなうことを長年に渡り継続することについては、私は、非常に懐疑的です。
4%の運用益で生活費をまかなうことそのものについてではなく、長年に渡り継続出来るか、という点について懐疑的ということです。
資産運用は個人の裁量ではどうにも出来ない下落局面、長期低迷局面がありえます。
若ければ働くという選択肢もありますが、高齢になるにつれて選択の幅は狭くなり、職業が限られていきます。
他人事ながら、その場合はどうするのかな、と思っています。



・自営業者の人、あるいは若くして脱サラしたフリーランスの人


昔の話ですと、自営業者だと、農業にせよ、漁業にせよ、飲食店にせよ、生涯現役のイメージがありました。
しかし、現代では、若くして脱サラしたフリーランスの専門家(システムエンジニア、通訳・翻訳関係者、税理士など)もここに分類されます。


国民年金だけでは十分に生活をまかなえるだけの金額にはなりませんので、生涯現役か、あるいは60代までにリタイア資金を確保するということが必要になります。
生涯現役を望んでも、フリーランスの外部協力者は、会社業績が悪化すると、最初にリストラの対象になりますし、退職金も支給されません。
そのため、フリーランスとは言え、ビジネスの基盤がしっかりとしており、主要な取引先も複数ある状態でないと、生涯現役ところか、働き盛りの年代に収入が途絶えてしまう可能性もあります。



こう考えると自前でリタイア資金を確保するというのは簡単なことではありません。
現役時代に1年分の生活費を稼ぐことと、リタイア後の20年分、30年分、あるいはそれ以上の生活費を確保することでは難易度が桁違いです。


厚生年金だけでは、豊かな老後は暮らせない、という意見もありますが、老後の収入の柱であることは間違いないですし、それにiDeCo、運用益、資産の取り崩しを加算出来れば、老後の資産の不安も解消出来ます。


制度として、厚生年金があるのであれば、それを前提にライフプランを考えていくのは、自然なことだと思います。
そもそも、厚生年金は会社員であれば強制加入で個人で加入の是非を選択出来ないですけどね。




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