若い頃はお金を使いたい世代

2021/11/29 05:00

私は、20代、30代でFIREを達成するのは、ごくごくわずかな人だと考えています。
理由は、幾つもあります。
・若い頃は給与水準が低い
・若い頃は気持ちが変わりやすい
・若い頃は生活環境が変わりやすい
・若い頃はお金を使いたい世代
などが理由として挙げられます。

今回は、若い頃はお金を使いたい世代ということについて、書いてみます。

経験を求める本能
子供は、大人の真似をしたがる、あるいは、年上の兄、姉の真似をしたがると言います。
それは、DNAに刻み込まれている本能で、真似をすることで、多くの経験を積んで、そこから、生きていくことに必要なことを学んでいる、と感じます。
生き延びるためには、多くの経験、多くの知識がある個体のほうが有利であり、そういう個体が実際に生存率が高くなります。
多くの経験、多くの知識を得るためには、未体験の事柄についての好奇心、興味があるほうが有利となります。
つまり、個体の生存確率を高めるためには、未体験の事柄についての好奇心、興味を持ち、多くの体験を積んで、そこから多くの知識を学ぶ必要がある、ということです。

逆に高齢となり、体力、気力ともに衰えている状態になると、未体験の事柄は対処方法がわからないため、リスクがあり、避けるようになります。
そのため、高齢になると、未体験の事柄についての好奇心、興味は衰えていきます。
（個人の見解です。学術的な根拠はありません。）

経験を求める若者
人間社会は複雑になってきているので、子供の頃にいろんな経験をしても、未体験のことは、まだまだ、あります。
そうすると、体力、気力があり、好奇心旺盛な若い人たちは、新しい経験を求めて、活動します。
・知らない施設、街、地域、国を訪ねてみたい
・英語を習得して、海外の人と交流してみたい
・新しい趣味を持ちたい、今の趣味のレベルを上げたい
・いろんな人と知り合いたい、交流関係を広げたい
・いろんなイベントに参加したい、新しいことを体験したい
・専門分野の知識を深めたい、資格を取りたい
・今まで経済的な制約で買えなかった物を買いたい、手に入れたい

体力、気力、好奇心がある間は、新しい経験を求めて、活動を続けます。
そうすると、お金もかかります。
・施設利用料、旅費
・英会話学校の学費、教材費
・趣味に費やすお金
・交際費
・イベント参加料
・学費、教材費
・商品の代金

多くの20代の人にとって、老後というのは、遥か先の出来事であり、それよりも、目の前の新しい経験のほうに価値を置いています。
収入はひとそれぞれなので、使えるお金もひとそれぞれですが、新しい経験を求めるのは本能の一つなので、体力、気力、好奇心がある間は、その活動は続きます。

こういう状況の中で、FIREのために蓄財するのは、難しい、というのが、私の見解です。

ただ、若くして、FIREするんだ、と意志が固まっている人もいますので、そういう人は、どうぞ、ご自由にチャレンジしてください。