アーリーリタイア徒然草

50歳でアーリーリタイアしました。アーリーリタイアについて心に思うことを書き連ねていきます。

若者はお金を消費しない説

先日、「若い世代はお金を使いたい年代」ということについて、書きました。
しかし、全く別の意見もあります。
現代の若者はお金を消費しないという説です。
最近の若者の消費活動の変化として、クルマ、高級ブランド品にお金を使わないことが例として挙げられます。


私は、以下のようにとらえています。


1,若者は、お金を消費しないのではなく、大金を持っていない
今も、昔も、若者は、大金を持っていません。
今も、昔も、大金を持っているのは、多くは60代以降の高齢者です。
少ししか持っていないお金を大量に消費することは出来ません。
昔は、ブランド品やクルマにお金を使う若者が多くいた、という反論があるかもしれませんが、あれは、キャッシュで購入していたのではなく、分割払い、あるいはローンで購入していたものです。
決して、昔の若者が大金を持っていたわけではありません。


2,趣味、価値観の多様化とスマホ、SNSの普及
なぜ、分割払い、あるいはローンでブランド品やクルマを購入する若者が減ったのか、という話になると、趣味、価値観の多様化が理由として挙げられます。
バブル期の若者にとって、ブランド品やクルマを所有していることはステータスでした。
さらに、当時は、地方の若者であれば、お金を使うところもかなり限定されていました。
しかし、近年は、若者に限らずですが、趣味、価値観が多様化していき、ブランド品、クルマにお金を使うよりもほかのことにお金を使いたいと思う人の比率が増えてきました。


例えば
普段着は、ブランド品ではなく、ファストファッションでいい、その代わりに〇〇にお金を使う。
クルマも地方の日常の足なら、軽自動車、コンパクトカーでいい、都心部ならカーシェアリング、レンタカーでいい、その代わり、〇〇にお金を使う。


〇〇にはいろんなものが入ります。
旅行、スポーツ観戦、高級レストラン、動画配信サービス、音楽配信サービス、ゲームの課金、電子書籍など。
その選択肢は昔に比べると圧倒的に豊富で多種多様です。


特にスマホが普及してからは、スマホを通じて多くのサービスが提供されて、また、いろんな情報を取得することも容易になり、昔のように(スマホ以外の)一部のものに多くの若者の興味が集中することも減りました。
最近は、スマホ、SNSが実質的に趣味のようなものである人も多くいます。



簡単にまとめますと、
若者は、お金を消費しないのではなく、大金をもっていない。
また、消費の用途も多種多様となってきている。
ということです。


これ以外にも理由はあるという意見もあるでしょうが、この2つが大きな理由であることには変わりありません。


「若い世代はお金を使いたい年代」とは全く違うことを書いているじゃないか、という批判もあるかもしれませんが、それでも、若者は老後資金よりも直近の経験にお金を使う傾向が強いことには変わりありません。


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青春出版社
「嫌消費」世代の研究――経済を揺るがす「欲しがらない」若者たち
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東洋経済新報社