アーリーリタイア徒然草

50歳でアーリーリタイアしました。アーリーリタイアについて心に思うことを書き連ねていきます。

積極財政と景気浮揚

日本は、景気がよろしくなく、平均所得がほぼ横ばいの状態が続いています。
そうすると、政府や政策に対する不平、不満が出てきます。
その中には景気浮揚策として、積極財政を求める声もあります。


理屈は
積極財政を行えば、「一部の人の」可処分所得は増える
「一部の人の」可処分所得が増えれば消費が増える
消費が増えれば景気が良くなり、みんなの可処分所得が増えるはず
という話です。


私は、この考えに懐疑的です。
積極財政を行えば、「一部の人の」可処分所得と消費は増えるでしょうが、それ以上の効果は限定的、あるいはほとんどないのでは?と考えています。


今の景気、今の平均所得が、今の日本の実力だと思うようになりました。
国内企業は国際競争力が下がり続けています。
家電業界では、韓国、中国、台湾に追い抜かれて、海外で存在感を無くしています。
ソフトウェア業界では、アメリカに差を広げられて、中国にも抜かれています。
一方の内需も少子高齢化が進み、先細りの状態にあります。


日本の産業構造が変革し、企業の国際競争力が上がり、あるいは、内需が拡大しない限り、多くの人が好景気を実感出来ることはないんだろう、と考えています。
国内企業の国際競争力が上がるような施策を提言している人は見かけませんし、また、人口減少社会の中で、内需が拡大することはインバウンド以外ではあり得ないのですが、コロナの影響で当分は期待出来ないでしょう。


結局、積極財政を行って、補助金や公共事業を拡大しても、「一部の人の」可処分所得と消費が増えるだけで、それ以上の広がりはない、つまり、政府や政策が景気に与える影響は限定的であり、過剰に期待するものではない、ということです。