アーリーリタイア徒然草

50歳でアーリーリタイアしました。アーリーリタイアについて心に思うことを書き連ねていきます。

日本の経済は復活するか?

日本の平均所得、1人当たりのGDPが海外の他国の伸びに比べると非常に伸び幅が小さく、相対的に地位が低下しています。
それらを指摘する記事をよく見かけます。


日本経済の低迷は政治の責任だという主張もありますが、私は、政策で簡単に経済力が復活するような状況ではなく、もっと深刻な状況だと考えています。


日本の経済力の低下は複合的な要因があります。
幾つか挙げると
・高齢化による社会保障費の負担の増大(高齢者に手厚い社会)
・少子化、人口減少による内需の縮小(結婚、出産は個人の選択を尊重、たくさん産むよりも1人1人の子供を大切に育てる)
・海外と比較して学力の低下(学力を競うよりも個性を尊重した教育)
・ワークライフバランスを重視した価値観の浸透(家庭での役割も重視)
・低所得でも安い物価でそれなりの生活が可能(低所得者でも安定した生活)


今の日本は多くの人が求めた社会のかたちでもあり、それらの一面として日本の経済力が(海外諸国と比較して)低下したということは皮肉なものだとも思います。
そのため、(多少の軌道修正はあれども)急激に方向転換することはなく、今後もゆっくりと進行していきます。


日本経済の低迷は政治の責任だという人は、よく、海外と比較して、日本だけが伸びていないと主張します。
しかし、
アメリカは世界中から人材とお金を集める成長国ですし、
ヨーロッパはEU発足で東ヨーロッパの市場と安価な労働力を手に入れた結果ですし、
アジア諸国は日本よりも厳しい競争社会を勝ち抜いてきた人が経済をけん引しています。
それらの国に出来ることが日本に出来るとはなりません。


失われた30年は成長期から衰退期への転換期であり、今後は、数十年あるいは100年以上かけて、少しづつ、静かに衰退していくと考えています。


そう考えているのに日本に住んでいるのは、矛盾しているのでは?と思われるかもしれません。
しかし、自分の中では矛盾はしていません。
日本は、経済的な地位は今後も低下し続けるでしょうが、それでも(他国に比べれば)安全で(私にとっては)住みやすい国だからです。