アーリーリタイア徒然草

50歳でアーリーリタイアしました。アーリーリタイアについて心に思うことを書き連ねていきます。

日本は貧困率が高い?

ときどき、日本は貧困世帯が多いという主張を見かけます。
日本は、相対的貧困率が高いということをその根拠としています。


相対的貧困率の定義ですが、少しややこしいのですが、下記の通りです。

「相対的貧困率」とは、等価可処分所得(世帯の可処分所得を世帯人員の平方根で割って 調整した所得)の貧困線(中央値の半分)に満たない世帯員の割合である。 可処分所得と は、所得から所得税、住民税、社会保険料及 び固定資産税を差し引いたものをいう。


※内閣府のWebサイトより


日本の相対的貧困率は、2018年には15.7%です。
つまり、約6人に1人が相対的に貧困となりますが、この率がヨーロッパ諸国に比べて高い数字になります。
日本よりも高い国は格差が大きいと言われるアメリカ、中南米のメキシコやチリ、中東のトルコ、イスラエル、ヨーロッパでは南欧のスペイン、ポルトガル、イタリア、ギリシャです。
逆にほとんどのヨーロッパ諸国は日本よりも低い値になっています。


相対的貧困率が高い国は、それぞれ理由があるのでしょうが、日本の場合は、高齢化率が挙げられます。
今の日本は、成人の約3人に1人が年金暮らしの高齢者になります。
そうすると主たる収入が年金のみの世帯も多く、所得で分類すると、相対的貧困に分類される高齢者が多くいます。
しかし、高齢者の全員が貧困かというとそうでもありません。
個人金融資産の60%以上は、高齢者が保有しています。


つまり、貧富や貯蓄の差は年齢と共に拡大し、お金があるのも高齢者、お金がないのも高齢者になります。
それまでの人生の積み重ねの結果であり、それはどの国でもどの時代でも傾向は変わらないでしょう。


年金暮らしの高齢者が増えれば、相対的貧困率は高くなるという話でした。
だから、これからも日本の相対的貧困率は高くなるでしょう。