アーリーリタイア徒然草

50歳でアーリーリタイアしました。アーリーリタイアについて心に思うことを書き連ねていきます。

読書 羊と鋼の森

ピアノの調律師が主人公です。


ピアノの調律師の専門学校を卒業して、調律師として仕事を始めた主人公が会社で周囲のサポートを受けながら、調律師として成長していく過程が描かれています。


私は調律師が主人公の小説を読むのは初めてでしたし、ピアノを習ったこともありませんので、調律師の世界は非常に新鮮でした。
また、ピアノの音やメロディーをいろんな言葉で表現されており、こんな表現の仕方もあるんだと感じながら、読み進めました。


読む前は、なぜタイトルが「羊と鋼の森」なんだろうと不思議でした。
羊はピアノのパーツの一つである羊毛製のフェルトハンマー、鋼は同じくピアノのパーツの一つである金属製の弦を表しています。
そして、「羊と鋼の森」はピアノそのものを指していたり、ピアノが奏でるメロディーを指していたり、ピアノの調律師として成長する過程を森と見立てたり、この小説の中でいろんな喩えとして使われています。


主人公も周囲の調律師もピアノの音の聞き分けに長けているだけでなく、調律師としての心構え、仕事に対する考え方を独特な言い回しで表現するのですが、その言い回しが他の多くの職業にも通じるような気がして、興味深いものでした。


本屋大賞、王様のブランチブックアワード、キノベス!の三冠獲得作品です。
(私は本屋大賞しか知りませんでした。)


また、映画にもなっており、主演は山崎賢人です。
映画は見ていませんが、主人公の配役は小説のイメージ合っていると思います。


羊と鋼の森 (文春文庫)
羊と鋼の森 (文春文庫)
文藝春秋
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