アーリーリタイア徒然草

50歳でアーリーリタイアしました。アーリーリタイアについて心に思うことを書き連ねていきます。

読書 ツバキ文具店

鎌倉で文具店を営みながら、代書屋を生業とする若い女性のお話です。


代書屋と言っても、宛名書きや文章の清書だけではありません。
依頼人の気持ちを伝えるために文章の内容を考えて、お手紙の代書もします。
その依頼の内容が風変りです。
・ペットを亡くした飼い主へのお悔やみの手紙
・離婚したことを報告する手紙
・昔の恋人に近況を報告する手紙
・借金の申し入れを断る手紙
 など


代書屋の女性が、手紙を書きたくなった理由、経緯、宛先の人との関係、過去の思い出などを聞き取りをして、依頼人に成りきって、文章を考えます。
文章の内容に相応しい便箋、封書、切手を選び出し、文体も相応しいものにします。


お手紙の代書屋(書籍のゴーストライターに近い職業)が実在するか、知りませんが、題材として新鮮である一方でお手紙が風変りとは言え、日常生活であり得ることですので、それほど違和感なく、読み進めることが出来ます。
代書屋の女性の書いた手紙を通して、依頼人の思いや心情を感じることが出来ます。


続編もあるということですが、そちらも読みたい、と思いました。


ツバキ文具店
ツバキ文具店
幻冬舎