人生は失うものを増やしていくゲーム
先日、矢沢永吉のインタビュー記事を読んでいたら、
「人生は失うものを増やしていくゲームだ」という言葉が出てきて、非常に印象に残りました。
僕は昔から「人生は失うものを増やしていくゲームだ」と言ってきた。
失うものが多いことが生きてきた証。
(中略)
でも、寂しさが増えることも人生だから。
特に男は女性と違い、群れずにひとりになっていくから切ないよね。
でもいいじゃない!それが人生だし、だから年を重ねた男は渋いのよ。
例えば、
人間関係も学校、職場など環境が変われば、新しく出来る人間関係もあれば、疎遠になり消滅していく人間関係もあり、
若い頃に抱いていた夢や野心も現実にある壁に阻まれて、年齢を重ねるにしたがって、失っていくこともあり、
大切に使っていたものも劣化したり、故障したり、それらが原因で処分することもあり。
人生の中で手に入れていくものが増えていけば、その後、失っていくものあるので年齢を重ねれば、失うものはどんどんと増えていく、ということでしょうか。
私は、今まで、「人生は失うものを増やしていくゲームだ」と考えたことが無かったので、非常に新鮮な表現だったのですが、言われてみれば、その通りかもと感じました。
ただ、まだまだ、十分に解釈し切れていない気分でもあります。
同じ日に東野圭吾の「さまよう刃」という小説を読んでいたら、チェスを人生に例えて、「動けば動くほど、様々なものを失っていく」という表現が出てきて、人生はいろんなものを失うという表現にまた出会いました。
一番最初は全ての駒が揃っている。
そのままなら平穏無事だが、それは許されない。
動き、自分の陣地から出て行かなければならない。
動けば動くほど、相手を倒せるかもしれないが、自分も様々なものを失っていく。
それは人間の人生と同じだ。
これは、
何かを得るためにはその代償が必要になり、失うものもある、そうすると年齢を重ねて、多くのものを手に入れるほど多くの代償として何かを失っている
ということなのでしょうか。
「人生は失うものを増やしていくゲームだ」、「動けば動くほど、様々なものを失っていく」どちらも私の心に残る言葉でした。