アーリーリタイア徒然草

50歳でアーリーリタイアしました。アーリーリタイアについて心に思うことを書き連ねていきます。

手術入院と高額療養費と国民健康保険

先日の手術入院の費用の話です。


今回の請求書の明細を確認すると、点数(1点=10円)が約63,000点(約63万円)でした。
私は国民健康保険加入者で自己負担が3割ですので、このうち3割が自己負担になり、さらに高額療養費制度が適用されるので、自己負担は保険外負担も合わせて、約4万円でした。
(高額療養費制度の限度額は前年の所得によって変わります。)


まず、医療費総額の63万円という金額ですが、高額と感じる一方でこれくらいはかかるんだろうとも感じます。


例えば、
手術は執刀医、助手、複数の看護師、さらに(全身麻酔でしたので)麻酔医と少なくても6人以上は関与していました。(すぐ眠ってしまったので正確な人数は覚えていません。)
病室では相部屋でしたが、24時間体制でフロアに看護師が常駐しており、異変やナースコールがあれば看護師が駆け付けます。
出術直後は心拍数や血圧を測定する機器が接続されていたので、それで異常値が出れば、看護師が把握出来るようになっていました。
さらに術後の経過確認のために技師がCTを撮影したり、理学療法士が手足の動作を確認したり、と多くの医療従者が関与しています。


4泊5日でしたが、これだけ多くの人が関わっているのであれば、それなりの費用になるのはやむを得ないでしょう。


私の場合、脊柱管狭窄症で長時間の歩行に難があったので、仮に自己負担が63万円でも出術入院を希望しましたが、それでも約4万円の自己負担とは有り難いと思います。


この国民健康保険ですが、すでに現在でも実質赤字になっています。
赤字は税金で補填しています。
リタイア生活者は、74歳までは国民健康保険の対象ですが、将来は、高齢者が増えますので、ますます、赤字幅が拡大していきます。
そのため、保険料の値上げ、高齢者の窓口負担の値上げがニュースにもなっています。
それでも、追いつかないので、医療費総額を圧縮していく取り組みをしていかないと、何れは維持が困難な財政になってしまうのでしょう。


国民皆保険の値上げについては、文句を言う人も多いのですが、私は容認派です。
国民皆保険制度のない国では、民間の医療保険に加入していない限り、通院・入院・手術が非常に高額になるだけでなく、さらに保険会社の指定した医療機関でないと治療も受けられなくなる可能性もあります。
それよりは、値上げのほうが社会としてはマシだという意味です。
議論すべき点は、受益者の負担を大きくすべきなのか(この場合は窓口負担の値上げ)、負担力のある人の負担を大きくすべきなのか(この場合は保険料の値上げ)、どうすれば医療費総額を圧縮出来るのか、というようなところでしょう。