アーリーリタイア徒然草

50歳でアーリーリタイアしました。アーリーリタイアについて心に思うことを書き連ねていきます。

コロナと共に生活する未来

今まで
新型コロナウィルスが報道されるようになって、1年半以上経過しました。
最初の頃は、まだ、誰も実態がよくわからず、WHOを含む専門家のコメントも、人の移動は制限する必要がない、マスクは不要だ、中国で完全にコントロールされているから他国は懸念不要だ、と今知られている事実と全く異なる間違った情報が多くありました。


報道番組で、デマに惑わされずに専門家の言うことをよく聞いて下さい、というものの、間違った情報を拡散させていたのもWHOを含む専門家です。
当時は、たとえ医療分野の専門家であっても新型コロナウィルスは未知のウィルスであり、新型コロナウィルスの実態を誰も把握していなかった、ということになります。


「正しく恐れる」(ウィルスの実態を理解した上で対策する)という言葉を繰り返す報道番組もありましたが、何が正しいのか誰も分からない中では、「正しく恐れる」という言葉が実現できない理想論を唱えているように空虚に響きます。


その後、多くの研究者により、研究論文が発表されて
マスクは万能ではないが感染予防対策として有効である、
人の流れを抑制することは感染拡大を防ぐ手段として有効である、
WHOが中国でコントロールされていると発表した頃には既に中国全土、さらには世界中に新型コロナウィルスは拡散されていた
ことが分かりました。


さらには複数のワクチンが多く専門家の予想を上回るスピードで開発されて、世界中の人々がワクチンを接種しています。
「ワクチンがゲームチェンジャーだ」と言って、世界中でワクチン接種率を上げていけば、日常生活が取り戻せるかのごとく、発言した政治家も多くいました。


ところが、ワクチン接種で重症化のリスクは低減することが出来るがゼロにはならない、そのため、ワクチン接種済であっても重症者、死亡者が発生する、また、ワクチン接種で得たの抗体も数か月後には減少するので、効果を維持するためには3回目の接種が必要だ、ということが分ってきました。



これから
今後は、新型コロナウィルスはつねに周りにいるものとして、生活していくことになるのだろうと思っています。
インフルエンザ予防のようにワクチン接種は毎年のように行い、感染が疑われれば速やかに検査出来るようになり、また、治療薬が開発されれば感染したら投与・治療が出来るようになり、重症化のリスクが非常に少ない病気になれば、従来と同様な生活が出来るようになるのでしょう。
そうなるまでは、治療薬の開発・普及も含めて、まだ時間がかかりそうです。



感想
また、今回の新型コロナウィルスに関する報道を見ていて、多くのことを学びました。


・新型ウィルスはたとえ医療分野の専門家であっても未知であり実態を把握していないこと
・テレビの情報番組は自称専門家の個人的な意見を真偽不明なまま全国に流してしまうこと
・日本は私権が強いので、政府でも個人の行動制限を出来ないこと
・一部の医療機関がひっ迫しても政府でも医療資源の再配分を指示する権限が無いこと
・ワクチン接種は医療機関、職域接種にコネがある人が優先的に接種出来る一方でコネのない人がワクチン難民になってしまうこと
・政策(定額給付金、持続化給付金、GoToトラベル、GoToイートなど)は一部の政治家のさじ加減で決定すること
・感染症対策のような迅速に対応、軌道修正をしなければならない政策実施は日本は苦手なこと、また、法的な裏付けもなく対応出来ないことが多いこと
・有事の際でも大多数の国会議員は与野党ともにあまり目立った活動が無いこと
・経済対策と感染対策のバランスは各人の生活環境、経済環境によって考えが異なるため、国民的なコンセンサスは困難であること



今回の新型コロナウィルスは高齢者、基礎疾患のある人を除くと感染者の比較的死亡率が低いものでしたが、感染者の死亡率が高い(例えば感染者10%以上が死亡)新たなウィルスが蔓延することになったならば、本当に全世界がパニックに近い状態になってしまうだろう、と考えると恐ろしいです。